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どのような経過をたどるの?
うつ病が起きてから早めに治療が開始されればそれだけ早い回復が期待できます。一般的に、うつ病の回復過程では、症状が一進一退を繰り返しながら徐々によくなっていきます。うつ病は回復が期待できる病気と言えますが、再発することも多く、いかに再発を予防するかが重要になってきます。
うつ病の経過には前駆期、極期、回復期の3段階があります
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うつ病の経過には一般的に前駆期、極期、回復期の3段階があり、また、再発を繰り返すうつ病の場合には病期(病気である期間)と次の病期の間にある中間期を含めた4段階が1つのサイクルと考えられています。
前駆期
うつ病になりかかった段階で、心身のエネルギーが低下して疲れやすく、これまで普通にできていたことが次第につらくなってきます。このため焦りや自責の念が生じ、イライラや不安がつのります。この段階で治療が開始されれば回復も早いのですが、本人は病気と思わないためほとんどの場合、治療に結びつきません。
極期
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うつ病のさまざまな症状がはっきりと現れる段階です。この段階になると人に援助を求めない、あるいは求めることさえできないほどのひどいうつ状態に至ります。本人も周りの人も今までと違う状態に気がつきますから、ようやくこの段階で病気と認識して受診に至り、多くはこの時期に治療が開始されます。
回復期
治療によって回復に向かいつつある段階で、うつ状態が良くなったり悪くなったりを繰り返しながら少しずつ回復していきます。この時期で注意しなければならないのは自殺で、極期よりも回復期の方が自殺する人が多いことが知られています。
中間期
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うつ病が完全に回復した段階ですが、うつ病はきわめて再発しやすい病気であることから病相と病相の期間を中間期ととらえて、再発予防のためにストレスへの対応や心身への配慮が求められてきます。
うつ病の経過
参考文献:伊藤順一郎著:分裂病とつきあう−治療・リハビリ・対処の仕方−.保険同人社,P156〜157
うつ病の70%弱が1年以内に回復します
うつ病は、適切な治療を受けて十分に休養がとれれば回復することの多い病気です。一般的に、治療を開始してから3〜6カ月するとうつ病の3分の1に症状の回復がみられ、1年以内に70%弱が回復するとされています。
しかし、回復が期待できる病気である反面、再発することが多いのがうつ病の特徴で、再発を繰り返すにしたがって病期が長引き、症状も重くなりがちです。したがって、再発する可能性のある病気であることを理解して、回復してからはストレスの多い環境をできるだけ避け、ゆとりのある生活を心がけることが大切になります。
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